Facebookの「インスタント記事」

Facebookの「インスタント記事」サービスが日本でも本格的な導入に向けて動き出しているそうだ。インスタント記事とは、Facebookの公式アプリ内のニュースフィード上でリンク先に飛ばす、ウェブ記事を素早く表示する機能だそうだ。この機能は2015年5月、BuzzFeedやThe New York Times、The Guardianなど9社をパートナーに迎え米国でスタートしたそうだ。リリース時には、これまで記事の読み込みに約8秒かかっていたものが、10倍以上速くなると紹介している。
インスタント記事には広告を掲載することができ、メディアが販売する場合は広告収入の100%がメディアに入る仕組みだという。広告ネットワークを利用する場合は広告収入の70%がメディアのものとなるという。
インスタント記事のメリットの一つは読み込みの速さだ。ネットワーク環境が整った先進国でさえ、SNSからリンク先に飛ぶ際の時間は意外と長く感じるもの。インスタント記事によって、瞬時に記事が表示されることは読者側の大きなメリットとなる。
しかしながらメリットばかりではない。デメリットの一つはサイトの訪問が減ることだ。デジタルメディア分析のcomScoreやGoogle Analyticsなどでトラフィックを計測することは可能だが、収益モデルによってはインスタント記事の利用を躊躇するメディアも出てくることだろう。ただ、新聞や雑誌などの伝統メディアは新興メディアと比較して、ソーシャル時代の流通に疎かった部分があるため、ワシントン・ポストのように全ての記事をインスタント記事で配信するといったチャレンジングなメディアも出ているそうだ。
読者に来てもらうのではなく、読者に届けに行く。ソーシャル時代の流通にはこのような考え方が前提となっている。PCからウェブサイトに訪問すれば、ロゴやデザイン、記事の切り口など視覚的に認知できるが、スマホからの訪問ではパッケージではなく、URL単位での情報消費となるため、記事は読まれてもメディアのブランドを認知してもらうことは困難だ。この点をどのように乗り越えるかもインスタント記事を利用する際の大きな論点となる。
まずは国内メディアのインスタント記事の配信を見てからの配信となりそうだ。